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a stratum/-地層と共にねむる記憶-
札幌駅JRタワーARTBOX 優秀賞受賞/2009
2010年2月1日-4月29日、
札幌駅ARTBOXにて展示。
今、あなたの足下には何が見えるだろうか。
タイリングされた床やアスファルトの道路かもしれない。
でも、さらにその下には、温かな土や冷えて固まった溶岩や
火山灰や地下水脈があり、深い太古から続く地層があるのだ。
そしてその地層にはその時々の、想いや記憶が眠ってる。
今、私達には、その風景やそこに生きていた
生物の記憶や想いを感じることはできない。
しかし、私たちが立つこの足下には、
数億年の歴史が、記憶が、想いが、確かにある。
毎日、通勤や通学で通るこの場所の下にも、
その時代に吹いた風や、打ち寄せる波の音、
星々の煌めきや恐竜の声、人々のささやき、
誰かが書いた手紙、悲しみや願いを込めた瓶が、
どこからか流れ着いた流木が、誰かが、
撮った一枚の写真が、いくつもの人々の祈りが。
この不確かな時代の不確かな足下に、確かに眠っている。
日々の繰り返しの中で、
果たされなかった約束や言葉にできなかった想いは、
いつかこの世界を覆い尽くすかもしれない。
そしてぼくたちは、やがて
土に還ったり化石になったりして、
いつまでもいつまでもこの惑星に眠り、
宇宙を旅し続けるのだろう。
制作:ブラキストン
produce by Blakiston
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